有名人のがん死 岩田聡さん

有名人のがん死 岩田聡さん

 

経営者の岩田聡さんは、2015年に胆管がんで亡くなりました。岩田聡さんは、任天堂やHAL研究所の代表取締役社長も歴任しています。HAL研究所においては、15億円の負債をわずか6年で完済し、任天堂においては、7年で売上を約3倍にするという、類い希なる経営手腕を発揮しました。

 

岩田聡さんの死因になった胆管がんというのは、胆管に発生する悪性腫瘍のことを指します。 胆管は、肝臓でつくられた胆汁を十二指腸へ流す導管です。胆管の腫瘍は、肝外性の胆管閉塞を引き起こす頻度が高いという特徴があります。

 

胆管がんは、その発生部位によって細かく分類されています。例えば、左右肝管合流部付近に発生したがんは「肝門部胆管がん」と呼ばれていて、 肝管合流部から膵上縁までの胆管の上半分に発生したがんは「上部胆管癌 」と呼ばれています。

 

これは胆管がんに限らず、あらゆるがんについても言えることですが、一口にがんといっても、その内実は様々です。そのため、「この種類のがんには、この治療を行えば間違いない」というような安易な対策を講じることはできません。同じ人間でも、それぞれの中身が違うように、同じ種類のがんでも、それぞれの中身は違うのです。

 

胆管がんは、男性にとくに多い病気です。70代に最も多くみられるため、加齢が危険因子の1つになっています(他の種類のがんにも当てはまります)。胆管は、十二指腸に流れ込む所で膵管と合流します。その合流地点に先天的な異常(膵胆管合流異常)がみられる場合、刺激の強い膵液が胆管に恒常的に逆流します。

 

また、胆管拡張をもっている場合、膵液が胆管にたまってしまうため、胆管がんができやすくなります。胆管拡張をもっていない場合でも、膵液が胆嚢にたまってしまうため、胆嚢がんができやすくなります。いずれの場合にせよ、膵液がたまることは非常に危険なのです。

 

胆管にがんができると、それがどんなに小さいがんでも、黄疸があらわれます。黄疸とは、病気に伴う症状の1つであり、ビリルビン(分解代謝物)が過剰に存在することが原因で、眼球や皮膚などの組織や体液が黄染した(黄色く染まる)状態のことです。黄疸になると、尿が茶色になったり、便が白くなったりします。

 

肝臓内の細い胆管にがんができた場合、黄疸の症状が出にくいため、がんが大きくなってから症状が出てきます。その他の症状としては、みぞおちから右上腹部にかけての鈍痛、食欲不振、体重減少、発熱などの症状が出ることもあります。胆管がんに限らず、些細な変化を見逃さないことが、がんによる被害を最小限にとどめるための鉄則です。

 

がんの種類

ウモ・ウモグリーン