有名人のがん死 小林麻央さん

有名人のがん死 小林麻央さん

 

フリーアナウンサーの小林麻央さんは、2017年に乳がんで亡くなりました。34歳という若さでこの世を去ったことに衝撃を受けた人も多いかと思いますが、決して人ごとではありません。

 

乳がんは、女性がかかりやすいがんの筆頭なので、20代や30代の患者もたくさんいます。これはがんに限ったことではありませんが、特定の事象を「対岸の火事」として処理せずに、自分のこととして考えるように努めることが大切です。

 

小林麻央さんは、2014年に受けた人間ドッグで、胸にしこりが見つかりました。ただ、「胸にしこりが見つかる=乳がん」というわけではありません。女性の場合、胸にしこり(のようなもの)ができるケースというのは非常に多いため、「しこり=がん」と安易に決めつけることはできないのです。

 

人間ドッグで胸にしこりが見つかった段階では、精密検査は行われませんでした。「なぜ精密検査を行わなかったのか」という意見もあるかもしれませんが、精密検査というのは気軽に行えるものではありません。患者の心身にも多大な負荷がかかるため、精密検査の実施には「それなりの覚悟」が必要なのです。

 

小林麻央さんが次に検査を受けたときには、脇のリンパ節にがんが転移していたそうです。がんが転移した場合、がん治療の難易度は一気に上がります。転移する前は、一所にとどまって「籠城戦」を行っていたがんが、転移した後は、身体のいたるところに現れる「ゲリラ戦」を行うようになるのですから、その凄まじさがわかると思います。

 

ただ、小林麻央さんの場合、転移が発覚した段階では、まだ標準治療を受けられる状態にあったといわれています。標準治療というのは、外科手術、抗がん剤治療、放射線治療などの治療を組み合わせたものです。これらの標準治療が、現在のがん治療のメインになっています。

 

しかしながら、小林麻央さんは、標準治療を受けませんでした。その理由については様々挙げられていますが、「乳房の切除を敬遠した」ことが最大の理由であるといわれています。近年では、医療技術の発達によって、乳がんになっても乳房を切除しないで済むケースも増えていますが、全てのケースがその限りではありません。現代においても、乳房に泣く泣くメスを入れる患者は一定数います。女性にとって、乳房にメスを入れることは、人生の根幹に関わる一大決心なのです。

 

もちろん、標準治療は決して万能ではありません。標準治療を受けても早死にする人はいますし、その逆もまた然りです。しかしながら、標準治療を受けられる状態だったのに受けなかった場合、「もし標準治療を受けていたらどうなっていたか」という考えは確実に残ります。小林麻央さんの死は、「標準治療との付き合い方」をあらためて考えるきっかけになりました。

 

がんの種類

ウモ・ウモグリーン