「がん以前の自分」と「がん以後の自分」は全くの別人

「がん以前の自分」と「がん以後の自分」は全くの別人

 

一度がんになると、「がん以前の自分」にはもう二度と戻ることはできません。「治療をしっかりと受けてがんが治れば、がん以前の自分に戻れるのではないか」という意見もあるかもしれませんが、それは違います。たとえがんが治った(と見なされた)としても、がん以前の自分に戻ることはできません。「がん以前の自分」と「がん以後の自分」は全くの別人なのです。

 

よく、がん患者に対して、「がん患者になる以前と同じ対応」をとる人がいます。そのような人の頭の中には、「無理に気を遣うと相手に悪いから、昔と同じように接した方が良いだろう」という考えがあるのでしょう。「がん患者になっても、昔と同じであってほしい」という願いも込められているのだと思います。

 

しかしながら、がん患者に限らず、「いつまでも変わらない人」というのは、この世に一人も存在しません。「男子三日会わざれば刮目して見よ」ということわざもあるように、たった数日会わなかっただけでも、人というのは驚くほど変わります。

 

「相手がどんなふうに変わっているのだろうか」と考えて、その変化に応じて適切な対応をとることは、人としての最低限のマナーです。「変わってほしくない」「昔のままでいてほしい」と願うのは勝手ですが、それは自分の心の内だけにとどめておくべきものであり、外部に持ち出すようなものではありません。人というのは、生きている限り変わり続けます。その変化の中にこそ「生き甲斐」は存在するのです。

 

がんについて

ウモ・ウモグリーン