「医療従事者側と患者側の意識のギャップ」が治療を妨げる

「医療従事者側と患者側の意識のギャップ」が治療を妨げる

 

治療を妨げる要因は様々ありますが、その中の1つに「医療従事者側と患者側の意識のギャップ」があります。患者の中には、治療というものに対して「上意下達式で無条件に受け入れるもの」というイメージを抱いている人も少なくありませんが、それは全くの誤りです。治療は、医療従事者側と患者側の双方が歩み寄り、互いに協力し合うことによってはじめて成り立ちます。

 

日本人には、日和見主義というか、波風を立てようとしない傾向があります。そのため、たとえ不満を抱えていたとしても、「こんなことを言ったら、相手の機嫌を損ねるのではないか」と考えて、言いたいことをはっきりと言うことができません。良く言えば慎重であり、悪く言えば臆病なのです。性質というのは、見方や状況によって、長所にも短所にもなり得ます。

 

医療従事者側と患者側の意識のギャップが多少あったとしても、治療自体がうまくいっている場合はほとんど問題はありません(問題が表面化しにくい)。しかしながら、治療自体はうまくいっていても、その水面下では、患者側のフラストレーションは確実に増え続けています。休火山だと思っていたものが、ある日突然、活火山に変貌するというケースは少なくありません。

 

言わずもがなですが、火山が噴火してから対処するのでは遅すぎます。噴火したという時点で被害が出ている上に、その被害を最小限に食い止めようとすれば、相当のエネルギーが必要です。被害を最小限に食い止めるために用いられるエネルギーというのは「エネルギーの質」が良くないため、その効力を最大限に発揮することは難しいのです。

 

後退戦や消耗戦というのは、誰にも良い結果をもたらしません。医療行為に限らず、あらゆる行為において優先されるべきなのは、対処よりも予防です。予防に全精力を注ぐことが、最善の結果を得るための必須条件であると言えます。

 

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