がん

免疫サプリメント療法について

 

世の中には様々な種類のサプリメントがありますが、その中の1つに「免疫サプリメント」と呼ばれるものがあります。免疫サプリメントとは、文字通り、免疫力の向上に役立つサプリメントです。この免疫サプリメントを用いた療法は、「免疫サプリメント療法」と呼ばれています。

 

免疫サプリメント療法と聞くと、なにやら仰々しいものをイメージする人も多いかと思います。ですが、その実態は、「サプリメントを飲むことで免疫力を高ようとする行為」のことであり、「療法」というような大げさなものではありません。

 

そもそも、日々の食事の中で十分な栄養を摂れていれば、サプリメントを飲む必要はありません。ただ、忙しい現代人にとって、「毎日十分な栄養を摂ること」のハードルは極めて高いです。そのため、サプリメントや健康食品で栄養不足を補おうとする人が多いのが現状です。

 

栄養不足が原因で免疫力が低下している場合は、サプリメントを摂ることによって、体調がある程度改善されるかもしれません。しかしながら、サプリメントを飲んだからといって、栄養不足がたちどころに解消されるわけではないので注意が必要です。ましてや、サプリメントを飲むことによって、がんなどの重篤な病気が治ることなどあり得ません。

 

免疫サプリメント療法というのは、「実態」ではなく「心構え」です。どんなに高額なサプリメントを飲んでいたとしても、日々の生活自体がめちゃくちゃならば意味はありません。これは免疫サプリメント療法に限った話ではありませんが、「耳心地の良いフレーズ」にすがらないように注意することが大切です。

 

がんと食事

がん患者にとってのサプリメントの位置づけ

 

がん患者の大半は、健常人と比べて、免疫機能や抗酸化機能が著しく低下しています。血液循環機能や消化吸収機能に障害を抱えている人も多く、これらの障害をいかにして解消するかが、がん治療の成果を大きく左右します。

 

標準治療(外科手術・抗がん剤治療・放射線治療)には、正常組織に甚大なダメージを与えたり、体力や抵抗力の著しい低下を招いたりするというデメリットがあります。外科手術を行うことによって、生体防御機能が低下したり、消化吸収機能に障害が残って栄養状態が低下したりすることも少なくありません。

 

また、抗がん剤治療や放射線治療は、ともにフリーラジカルを発生させます。フリーラジカルというのは、不対電子をもつ原子や分子のことを指します。フリーラジカルは、がんの発生を促進するといわれています。がんを治そうとすることが、がんの発生を促進することにもつながるのです。このような現象は、がん治療に限らず、あらゆる治療に潜んでいる「医療のパラドックス」です。

 

抗がん剤治療や放射線治療には、晩期合併症というものがあります。晩期合併症は、がんそのものからの影響や、抗がん剤治療や放射線治療などの影響によって生じます。晩期合併症の大半は、がんの種類や治療の内容、がん治療を受けたときの年齢などと関係があります。晩期合併症のほとんどは、年齢に伴って発症しやすくなり、がん治療が終了してから数年後に症状があらわれることもあります。

 

上記のように、標準治療には様々なデメリットがあります。そのため、標準治療のデメ リットを補う目的で、サプリメントなどを摂取することは有効です。がん治療による体力や免疫機能の低下を改善するために栄養素を補充することは、ある程度効果はあります。もちろん、「ある程度効果がある」ということであり、「劇的な効果がある」ということではないので、過度な期待は禁物です。

 

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